展示会訪問記

第 9 回「第13回世界製薬原材料中国展」
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着色により展示内容を工夫していた
「第13回世界製薬原材料中国展」が2013年6月25日から3日間にわたり上海新国際展覧中心にて開催されました。展示会には世界の21の国と地域から2,500社以上の出展があり、中国国内外から45,000人以上の人が訪れたようです。主催者側の発表では、中国以外もブラジル、ドイツ、インド、日本でも同様の展示会が開催されるとのことです。
今回の展示会のテーマが「製薬原材料」となっている展示会であったため、一般的な展示会よりもテーマが凝縮されており、実験器具の展示や薬の製造工程が多かったのが特徴的でした。また、製薬業界ではジェネリック医薬品(後発品)を中心にアウトソーシングによる効率化やコスト削減が各企業の課題であるため医薬品原料メーカーやサプリメント・栄養補助食品などを扱うブースでは積極的な商談がされていました。
その中でも目を引いたのは機械器具の展示で、展示物がラボで使われるような蒸留装置や遠心分離機、マイクロピペット、撹拌機、試験管ミキサー、各種分析機器などの実験器具の展示のほかに、化学プラントを連想させる展示物や、薬の製造から梱包するまでの製造ラインの展示があり、一目で何を作業するのか判別できました。
 
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<ラボを連想させる実験器具>
また、展示の工夫として着色されていたことも特徴的で、実験装置の稼動状況や展示物の製造工程がわかり易くなっていました。特に経口薬などは色の使い分けが多くあり、着色されているものを見ると食品添加物のようなイメージを抱きがちですが、病院や薬局では膨大な薬を取扱うことから「見分け易くする」ことや患者目線では「誤飲防止」のような役割があることに気が付きました。
世界最大の人口を抱える中国は医薬品関連業界の市場規模も大きく、30年以上に渡り一貫してGDPを上回る成長率を維持してきました。医療制度改革や所得水準の向上などで医療機関が身近なものになれば、医薬品関連企業もより一層の成長が期待できます。欧米系に比べ、出遅れ感のある日系企業は今後の巻き返しに期待したいものです。

 

都民銀商務諮詢(上海)有限公司 草野 幹二
 

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