中国進出インタビュー

第 63 回「上海市政府等と連携したビジネス支援」横浜企業経営支援財団上海事務所/日本国横浜市政府上海代表事務所
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横浜企業経営支援財団上海事務所の皆様

右から2人目が岩田副所長

上海市の初めての友好都市となった横浜市。横浜市と上海市の友好都市締結は1973年に遡り、今年で43年目を迎えました。この友好都市の関係を長年続けている横浜市と上海市は、ビジネス交流や観光を通じた文化の交流など企業と個人それぞれが関係を育んでいます。今回はこの両市の交流関係を支える横浜企業経営支援財団(IDEC)上海事務所の岩田副所長に、企業の支援活動等についてお話を伺いましたので、ご紹介致します。
 

 

 

 

  

 
 

◆ 横浜企業経営支援財団上海事務所
横浜企業経営支援財団(IDEC)は、横浜経済の活性化と地域社会の健全な発展に寄与することを目的とした公益財団法人で、横浜市企業に対して経営改善・新規事業開始・海外ビジネスなどのサポートを行っています。
海外ビジネスサポートでは、横浜市の姉妹・友好都市である上海市をはじめ、海外との連携・協力関係を通じて、横浜市企業の支援を行っています。
この上海事務所は上海市と横浜市の友好都市提携を受け、1987年に設立。横浜市の現地事務所として、横浜市企業を中心に展示会出展支援やパートナー探しなど中国ビジネスに関する様々な支援を行っているほか、企業誘致、観光誘致、文化交流なども行っています。
 
◆ 活動内容
当事務所の活動は友好都市交流・経済交流・観光の3つの分野に分かれます。
 
☆友好都市交流の総合調整
横浜市と上海市では教育・医療・福祉・地球温暖化対策など様々な分野で交流しています。最近では2015年5月に上海市工商外国語学校と横浜市立みなと総合高校が姉妹校となるなど教育の現場での交流も始まりました。年1回、横浜市と上海市の各部門では情報交換を行っており、当事務所は横浜市の事務所として、両市間の調整を行っています。
 
☆経済・産業技術交流
当事務所では、横浜市企業の中国ビジネス支援だけでなく、中国企業の横浜への進出支援も行っています。中国各都市を廻り、JETRO等と共同で中国企業向けに日本進出に関するセミナーを開催するなど横浜への企業誘致を続けており、最近も中国大手企業が横浜への進出を果たしました。
現在上海市には190社ほどの横浜市企業が進出しており、近隣の江蘇省と浙江省まで含めるとその数は260を超えます。当事務所では、この横浜市企業を中心とした日系企業向けにセミナー・交流会「横浜産業倶楽部」を年4回開催しており、多くの企業に情報交換やビジネスマッチングの場としてご利用頂いています。
 
☆観光・シティセールス
観光展示会への出展や旅行会社への訪問など横浜観光情報の発信はもちろんのこと、客船(クルーズ)による横浜市への観光誘致など、観光交流を通じた市内経済の活性化と日中関係の強化を図っています。横浜は宿泊のキャパシティが大きく、観光名所やレジャー施設が多くあります。個人の観光だけでなく、中国企業の経営者にも横浜へ観光に来て、横浜の魅力や日本の考えを知ってもらえれば、中国企業の横浜進出に繋がるかもしれません。
 
◆ 中国企業とのビジネスマッチング
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市内企業の中国ビジネス支援では、年間500件以上のお問合せを頂きますが、最近では中国販路開拓のご相談が増えてきました。このご相談に対応すべく、当事務所は上海市の外郭団体に当たる上海対外科学技術交流センターと連携して、企業の個別紹介や中国企業と横浜市企業との商談会を行っています。
ビジネスマッチングを通じて中国企業との接点も増えてきましたので、最近では中国企業からの日系企業の紹介依頼も増えてきました。当事務所は横浜市企業の支援が主となっていますが、中国では横浜市企業に限定することは考えておらず、先ほどご紹介した「横浜企業倶楽部」は横浜以外の方も歓迎です。中国企業から頂く日系企業の紹介依頼についても、横浜市企業に限定せず、幅広く日系企業へお声かけしています。中国側のニーズに対応することが、中国側からの信頼につながり、ひいては横浜市企業の支援に繋げられるものと考えています。
 
◆ 現在の課題
展示会出展企業の募集やビジネスマッチングを行うためには企業との繋がりが重要です。横浜企業経営支援財団は能動的に企業との関係をもつような活動を行っていますが、企業と常に関係を作っていかなければなりません。
中国で個別の企業紹介や展示会の出展支援を行い、上手くマッチングすることもありますが、その場限りの支援になりがちなので、これら企業との継続した関係作りが課題です。横浜市の公的団体として、上海市政府をはじめ、さまざまな中国側機関との関係を持つ事務所だからこそできる支援を行うことにより信頼関係を形成していきたいと思っています。
 
◆ 今後について
中国と日本の技術の差は縮まっています。昔の中国と今の中国は違い、品質の水準も上がっています。技術と品質が向上したことで、昔は採用できなかった日本の製品やソリューションが、今では取り入れられる状況ですから、今後も日本企業が中国へ進出・販売する余地は大きいと考えています。
その中で今年度は、高齢者ビジネスと環境ビジネスの2分野に注力しています。日系企業1企業だけで中国企業と接した場合、その中国企業に関心がない内容であれば、そこでビジネスは終わってしまいます。そこで、企業を数社集めて横浜というチームで中国企業に接すれば、中国企業にとっても一度で複数の企業と話せ、ビジネスチャンスが広がります。このような取り組みを当事務所が行うことで、中国企業に当事務所へ相談すれば良いことがあると思って頂ければ、日系企業のビジネスチャンスに繋がります。
今後も横浜市企業に限らず、中国へ進出している日系企業のサポートをして参りますので、当事務所の最新情報をお届けする横浜産業倶楽部メールに是非ご登録下さい!!
 
横浜産業倶楽部メール登録方法:
yokohama@idec-sh.com
上記メールアドレスへ件名「産業倶楽部登録」として会社名、お名前をお送り下さい。
 
横浜企業経営支援財団上海事務所ホームページ:
http://www.idec.or.jp/shanghai/
 
 
 
聞き手=都民銀商務諮詢(上海)有限公司 蓑田 光
お問い合わせは tomin_shanghai@tomin-bc.com.cn まで
 

 

 

 

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

 

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