私(楊総経理)は中国で生まれましたが、日本へ留学して、日本の会社に勤め、日本の社会文化を学んだ後に、日本本社から上海拠点へ出向しています。この日本と中国両方で生活してきた私が考える日本と中国の違いは、「発想の違い」です。
物流の実務を例に挙げましても、中国の物流会社はお客様の段ボールを運ぶ際に遠慮なく投げて積み上げます。お客様の段ボールを投げて積み上げる、日本の物流会社では考えられない行為ですが、中国ではそもそも日本との発想の違いから、こういった行為が見受けられます。
当社では責任者が率先して段ボールを運び、責任者が取引先へ丁寧な対応を行う、この責任者の模範行為を繰り返し従業員へ見せることで、日本の発想を中国人従業員へ教育しています。
またコンプライアンスについても、中国では違法行為を全員がやっているから合法と解釈する中国企業も見受けられます。これも日本と中国の発想の違いです
確かに実務の中には、全て法律通りに行っていては仕事がスムーズに進まないケースもあります。この点については、まずは中国の法律を熟知し、その中国の法律を違反せずに、法律と実務のバランスを考えて実行に移す。このバランス感覚が重要だと考えています。
当社は今まで日本と中国のBtoB中心に事業展開を行ってきましたが、今後は更に日本発中国向け個人貨物の国際宅急便業務(BtoC)に注力していきます。2015年2月、当社は中国大手物流会社シノトランスグループ「中外運電子商務有限公司(以下、中外運)」の日本総代理店契約を締結しました。
日本でも「爆買い」という言葉を聞かれるかと思いますが、今は中国人個人が日本へ観光に来る際は、質の高い日本製品を大量に買って、中国へ持ち帰っています。この中国における高い日本製品の需要に応えるため、中国の税関と連携、配送を独占的に手掛ける中外運と総代理店契約し、今後EMSの3分の1の輸送料金で、日本から中国個人向けの貨物輸送を実現させます。
また従来から設置している中国・香港・台湾個人向け書籍販売ウェブサイト「中国購買王」内に、日本の商品を購入できるウェブサイト「我就是日本代購」を立ち上げ、中国人個人購買者の利便性を高めていきます。日本の商品の広告宣伝の場として、今後中国個人に商品販売を検討している日本企業の皆様はぜひご活用ください。