第 37 回「Global Businessへの挑戦」升洋(上海)信息技術有限公司
|
<左:藤田董事長、右:栗原総経理> |
株式会社ソルパック(以下、SOLPAC)は1997年の会社設立以来、中堅中小企業のお客様に「最適なITソリューション」を提供し、売上拡大、利益拡大に貢献し、お客様から世界一「ありがとう」と言われる会社を目指されています。
今回はSOLPAC代表取締役社長であり、升洋(上海)信息技術有限公司(以下、上海現法)の藤田董事長と栗原総経理に中国ビジネスのお話を伺いましたのでご紹介したいと思います。
·海外展開について
SOLPACの海外展開は2008年のベトナム進出から始まりました。「アジアなくして日本企業の成長なし」と考えていたため、生産拠点や消費市場としてアジア進出する日系企業をITで支援することを検討していました。以前から中国は日本向けのオフショア拠点として注目されていますが、単純にコストメリットを享受したいというビジネスモデルはすぐに終焉すると思い、ほぼ決まりかけていた大連進出を中止してベトナムへ進出しました。ベトナムはアセアンNo.1の親日国で、はじめて海外進出する上では良かったと思っています。その後、2010年はタイ、2013年は上海にも進出をしました。あくまでもオフショアの開発拠点ではなく当地に進出する日系企業のIT支援の拠点として展開をしています。特に上海は東京より人口も街中の高層ビルが多い、この都市で事業展開をしない理由もなく進出を決断しました。中小企業の海外進出の失敗要因は、事前準備がないままの進出で、特に今後成長著しい新興国は大企業も中小企業もスタートラインが同じなため、可能性は無限大ではありますが綿密な事前準備が必要かと考えています。
·業務内容について
上海現法の業務は生産管理(TPiCS)、ERP、ミドルウェアの販売等をしています。日系企業の多くは自社内でIT部門を持っていないため、我々がそのサポートをすることで中国での業務拡大のサポートができればと考えています。大きな開発案件はブリッジSEや変更・追加・修正のために本社から日本人が出張する必要があり、結果非常にコスト高になってしまいますのでパッケージのカスタマイズ・導入サポートと補修・メンテナンス業務を中心にQCDを意識した展開を図りたいと思います。今後はBPO業務にも力を入れていきます。アジアの経済成長は高く、日本の企業はこの大きな市場を狙って事業拡大のため今後も進出を続けると思いますので、SOLPACとしてもアジア進出は中長期で考え、長期的に利益が出る会社にしたいです。上海現法もおかげさまで初年度より利益計上をすることができました。
·今後の抱負について
日本の中小企業も長引く経済成長の低迷や人口減少の影響を受けて企業数も減少に歯止めがかかっていません。また海外進出した中小企業が大手企業と新規取引を開拓したり日本本社の業績や雇用拡大に貢献している事例も多くあります。中長期的には海外で稼いで日本本社を助けてくれる時代が到来すると考えています。すでに3拠点の海外展開を果たしていますが、今後はインドネシアやインドにも拠点設立を検討しています。ITの事業拡大は協業が大切になりますので、色々な企業や人とコラボレーションをして海外事業を拡大したいと思います。
※企業情報(URLご参照)
聞き手=都民銀商務諮詢(上海)有限公司
渡邉 和俊