中国進出インタビュー

第 132 回「日本美容業界の海外展開をサポート!」株式会社オーエス

 今月ご紹介する株式会社オーエス(以下、当社)では、日本美容業界発展に貢献したいという思いから、美容製品を広く海外(特に中国)へ広めるため、美容特化越境ECモール「Beauty Park(玩美花园)」を運営しています。また将来復活することを期待したインバウンド事業についても自治体へのサポートを中心に取組みを続けています。
当社代表である織田社長と中国事業責任者である高橋取締役に中国を中心とした海外事業展開についてお話を伺いましたのでご紹介致します。

 

◆当社事業概要について

当社は、日本国内ではウェブ制作、インターネット等メディア関連広告事業を行う一方で、中国事業に関しては大きく業務を2つに分けています。 一つが①自社の越境EC事業、もう一つが②他社様の中国進出支援事業になります。
一つ目の①自社の越境EC事業では、美容業界に特化したJAPANブランド商品を、小紅本(中国SNS)、Wechatのミニプログラムを活用して中国、香港、マカオなどの消費者(BtoC)及びバイヤー様(BtoB)に対して販売するお手伝いを提供しております。ミニプログラム内では日本の美容業界と中国人消費者をつなぐプラットフォームとして、中国向け美容特化越境ECモール「Beauty Park(玩美花园)」を運営しています。出品者にとってはインフルエンサーを活用したLIVE販売が可能であり、中国への輸送も日本国内の指定倉庫に送るだけです。指定倉庫配送後の税関や配送業務、顧客対応などは弊社がワンストップで対応します。また、2022年4月にはT-MALL国際内で日本美容商品に特化したモールを開設しましたので、日本の美容業界の方々には当社が提供するコンテンツ、モールを活用し、中国人消費者への販売展開が可能となります(次ページに概要記載)。
②中国進出支援事業のクライアントは美容に限らず、流通、飲食、観光、小売など様々ですが、民間企業様以外にも全国の自治体様の中国PRなどのお手伝いもさせて頂いております。地方自治体向けには、訪日旅行潜在顧客の掘り起こしを目的として、微博や微信の公式アカウントの運用業務だけでなく、デザインのフルリニューアルや、地方自治体で制作しYouTube上でしかアップできていない観光用PR動画の中国向けのリニューアルや微博上での拡散などを行っています。今はコロナで訪日観光客は見込めませんが、将来インバウンド需要が復活することを期待して、現在でも中国人消費者に対して、日本の各地域のPRは続けています。なお、当社が微博で運営する旅行向けサイト「微日本」では2021年に、中国人消費者に影響を与える旅行サイトTOP20内で13位の実績を挙げることが出来ました。

 

 

◆中国に進出した経緯・コロナ禍における取組み

中国事業を始めたきっかけは、美容サロン業界全体が日本国内で縮小傾向にある中で、元々弊社が国内で行っていた美容メディア事業を海外向けにも拡大出来ないかと考えたことが始まりでした。中国事業を始めた当時は、美容サロン業界全体で取組みが遅れていたインバウンド事業を取り入れるお手伝いをしたいという思いで、弊社内でインバウンド事業部を立ち上げました。
コロナが流行する前までは中国人観光客向けに、日本に観光に来る前に中国本土にいながら日本のサロンを自分で検索、予約、決済まで出来るという新しいサービスを提供してきました。
日中間の往来制限がある現在では、前述の通り、日本の美容サロンで販売している美容商材をメインに美容関連商品を越境ECで販売しております。また2021年には中小企業庁が実施する令和3年度「JAPANブランド育成支援等事業費補助金」の支援パートナーにも認定されました(詳細は文末URL参照)。支援パートナーに認定されたことにより、海外展開を目指す中小企業はJAPANブランド育成支援事業の補助を受け、弊社で運営する「Beauty Park(玩美花园)」を活用した販売サポートが可能となりました。

 

 

 

 

 

 

 

◆中国ビジネスで苦労したこと

やはり一番苦労するところは言語の問題です。日本国内での仕事の2倍掛かるまではいきませんが、こちらが意図したことを中国側にうまく伝えることができず今でも苦労しています。
また中国市場のスピードの速さで印象に残っていることは、日本でTikTokが流行る前に、中国で抖音(ドゥイン)というショート動画が流行っていたことでした。まだこの時は中国マーケティングに関わっている人でもあまり知られていなかったサービスです。それから一年後にはTikTokは世界中で誰もが知っているプラットフォームサービスとなりましたが、今でもTikTokが中国発祥ということを知らない人も多いのではないでしょうか。やはり最新の情報・トレンドを仕入れるには現地に足を運ぶ必要があると今でも感じています。

 

◆今後のアジアビジネスの抱負について

中国事業においては、近年越境ECビジネスにおける中国規制の厳格化(税制面、ライセンス面、個人情報取扱いなど)が進んでおり、今後は一般貿易や現地法人を立ち上げてのビジネス拡大も考えていきたいと思っております。
また国際情勢を見ると今、世界中の人々の考えや関心事には様々な変化が起こっており、今までの常識が常識でなくなることも多々想定されます。そんな中、海外マーケットの開拓は中国だけにこだわること無く、特に成長が期待できるASEAN地域にも拡大していければと考えております。
海外の外貨を取り込むことはこれからの日本企業にとっても重要な課題です。常にアンテナを張り日本企業の海外進出のお手伝いをさせていただければと思っております。

 

※会社情報
会社名:株式会社オーエス(きらぼし銀行西池袋支店取引先)
住所:東京都豊島区西池袋2-41-8
HP:株式会社オーエス | オーエスは常に進化成長し続ける企業へ (oscorporation.com)
JAPANブランド支援事業参考:https://oscorporation.com/news-release/2021/06/1640/
Beauty Park天猫国際旗艦店:https://beautypark.tmall.hk
Beauty Park天猫国際旗艦店オープンに関する当社リリース:
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000017.000025022.html?fbclid=IwAR3j0Wja-9GyACp4kL1sjYYYSE0OeFwgDI0DY5DUisHvy6EfK2S68oEpY0k

 

以上
聞き手=綺羅商務諮詢(上海)有限公司 佐藤

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