きらぼし中国ビジネスQ&A

第 80 回「中国における不正対策について」
第 80 回「中国における不正対策について」
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<質問>
私は中国にて建設機械を製造している工場の総経理を務めているものです。弊社では、先日、「従業員が鉄くずを無断で持ち出し、廃棄物処理業者に売却していた」といった不正が発覚しました。以前から中国では、日本と比較して不正が多々発生すると良く耳にしていましたが、実際、他社では他にどの様な不正が発生しているのでしょうか?また有効な対応策はないのでしょうか?
 
<回答>
ご指摘の通り中国では従業員による不正が多々発生しており、多くの企業が頭を悩ませています。不正の事例は多岐に及びますが、特に貴社で発生した様な部材の盗難といった事例の他、「購買担当者が自身の親族の経営する会社に発注し、市場価格より割高な金額で仕入れ、その分のマージンを当該担当者が受け取っていた」といったケースや、「購買担当者がサプライヤーと癒着しており、キックバックを受け取っていた」事例などを多く耳にします。
こういった不正については、日々の管理だけでは防ぐことが難しく、従業員による内部告発で発覚するケースが多いため、不正防止対策として「内部通報制度」を制定するなど、不正を予防・対策するためのルール・仕組み作りを行うことが重要かと思われます。また、定期的な従業員の配置転換を行うことで業務の権限を変更することも効果的です。一方で従業員があまり多くない工場などにおいては、そもそも配置転換を行うほどの余力がないといったケースもあるため、会計士や弁護士などを活用し、「内部監査」を実施してもらうといった方法も対策の一つとなります。外部による監視の目が入ることで、「見張られている」、「不正をしたらばれるかもしれない」といった心理的な牽制を与えることが可能となります。また、企業によっては独自のチェックリストを制定し、当該リストに沿って従業員の行動・態度などを観察している企業もあるようで、そういった取り組みをされてみても良いかと思います。以下に、不正兆候についてその一部をご案内しますので、ご参考にして下さい。

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以上
都民銀商務諮詢(上海)有限公司 小原
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