社会保険の計算は、まず各従業員の前年度平均月収に基づいて社会納付基数を計算します。注意すべきなのは、前年度平均月収には個人所得税と社会保険個人負担分も含めて計算する必要がある点です。※納付基数には上限と下限があり、前年度の上海市社会平均月収の上限が300%、下限が60%と規定されています。
【社会保険納付基数計算式】
手取給与+手当+賞与+個人所得税+社会保険・住宅積立金個人負担分の年間合計÷12=社会保険納付基数
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次に納付基数を基に会社と個人の負担割合に基づいて、会社負担と従業員個人負担を計算していきます。
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※2017年度の住宅積立金月次納付費用の上限は2732元、下限は306元 |
具体的な計算方法については、下記サイトもご参照下さい。
中国企業の中には、会社と個人それぞれの社会保険料の負担が重いことから、会社が過小納付するケースや、従業員が手取金額を優先して納付基数の少額申告を希望するケースもあると耳にします。
しかし社会保険料は従業員が納付すべき社会保険料を企業が源泉徴収して納付する義務があり、企業が期限通りに満額の社会保険を納付しない場合は、滞納金や罰金を課すことも法律で定められています。
また上海市では2016年に入り、上海市人力資源社会保障局が「社会保険料未納企業の社会保険公開公示の実施に関する意見」<滬人社弁発[2016]51号>を公布し、社会保険未納企業の企業名を公表する等納付を強化していますので、企業は負担額が大きくとも、社会保険計算方法を理解し、しっかりと納付することが大切です。
http://www.12333sh.gov.cn/201412333/xxgk/flfg/gfxwj/shbx/ylbx/201612/t20161209_1249873.shtml