きらぼし中国ビジネスQ&A

第 68 回「中資系銀行の両替レートの見方」
第 68 回「中資系銀行の両替レートの見方」
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<質問>
私は先月中国に赴任したばかりの駐在者です。当面の生活資金の確保のため、中資系銀行の窓口で日本円を人民元に両替することを繰り返しています。これまで特にレートを気にせずに両替を実施していましたが、参考になるレートは存在するのでしょうか。今後も毎月人民元両替の必要がありますのでご教示くださいますと幸いです。

<回答>
原則、中資系銀行HPで人民元両替レートの確認ができます。公表単位は人民元/100外貨になりますので、日本円の場合、100円あたりの人民元両替レートになります。以下、中国銀行と中国工商銀行の両替レート表になりますので、ご覧いただきながら解説させていただきます。
 
○中国銀行
 3.jpg
 
○中国工商銀行
4.jpg
 
まず、上記両替レート表に関連する中国語は以下のような意味になります(カッコ内は中国語表記)
「匯(汇)」・・・送金  「鈔(钞)」・・・現金(正確には紙幣)
 
① 現匯買入価・・・銀行が顧客から外貨を買うレート(顧客側からは銀行へ外貨を売るレート)
② 現鈔買入価・・・銀行が顧客から外貨現金を買うレート(顧客側からは銀行へ外貨現金を売るレート)
③ 現匯売出価・・・銀行が顧客へ外貨を売るレート(顧客側からは銀行から外貨を買うレート)
④ 現鈔売出価・・・銀行が顧客へ外貨現金を売るレート(顧客側からは銀行から外貨現金を買うレート)
⑤ 中行折算価・・・中国銀行換算レート(銀行間レート、人民銀行公表レートと同じ)
 
中国の外国為替は「銀行間市場」と「銀行と顧客の市場」に分別されており為替レート体系は異なります。上記の中国銀行①~④は「銀行と顧客市場」に該当し、米ドル以外の通貨の外国為替レートは銀行が自主的に定めることができることになっています。尚、中国銀行①~④は中国工商銀行⑦~⑩と同義となっています。
 
一方、上記⑤は「銀行間市場」に該当するものです。このレートは「銀行と顧客市場」に使用されない、公表参考レートになります。以下は事例となりますのでご参照ください。
 
① 中国銀行口座内にある10,000日本円を両替したら603.33人民元になった。
② 10,000日本円現金を中国銀行窓口で両替したら584.54人民元になった。
③ 中国銀行口座内にある607.57人民元を両替したら10,000日本円になった。
④ 607.57人民元現金を中国銀行窓口で両替したら10,000日本円になった。
 
③と④はレートが一緒になっています。
 
先ほどの質問事項によりますと、銀行口座にある日本円を人民元両替する、もしくは日本円現金を人民元両替することが想定されますので、上記①、②が参考レートに該当するかと存じます。尚、⑥、⑪の公表時間により①~④の換算レートは各銀行や時間帯によっても微妙に異なりますのでご注意ください。
都民銀商務諮詢(上海)有限公司
渡邉 和俊
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