きらぼし中国ビジネスQ&A

第 114 回「第三回 中国輸入博覧会について」

このレポートはすべてお読み頂いて2分03秒です。


<質問>
私はある日本の製造会社の海外担当を務めております。昨年は中国国際輸入博覧会に出展し、私自身も現地に渡航しましたが、今年はコロナウイルスの影響もあり出展は取り止めました。今年の輸入博覧会の様子を教えていただけますでしょうか?

<回答>
中国国際輸入博覧会は中国政府の一大イベントですね。今年は11月5日~10日まで開催され、この期間の累計入場者数は約61.2万人との報道がありました。
本年度は、政府より「海外から博覧会のために渡航する場合は14日間の指定施設での隔離が必要」との通知が出たことから、中国国外から渡航して対応する方々がかなり少なかったようです。
<参考:第三回輸入博覧会新冠肺炎疫病予防制御方案>
このような状況下、現場でのコロナウイルスの防疫対策に加え、どのような工夫がなされていたのかに着目しながら実際に入場した筆者の目線でレポートいたします。

 

·入館時

中国国内滞在者の入館時には7日以内に実施したPCR検査の陰性証明が必要となり、事前にインターネット上で証明書をアップロードする必要があります。この情報は事前に郵送される顔写真付きの入館証と紐付けられるため、スムーズに入館することができました。なお、この入館証は今年度より3年間連続で使用可能となりました(来年以降の入場時には、改めて参加申込み・情報登録が必要です)。また、会場ではマスクの着用が必須となっており、少しでも外していると係員に注意されてしまうくらい厳格な体制でした。

 

·JETROのジャパンパビリオン

会場内ではJETROがジャパンパビリオンを出展し、日本の各社の製品・産品の展示を行っておりました。日本からの渡航が難しかった今年度の新たな試みとして、農林水産物・食品分野のエリアでは、来場したバイヤーが当該エリア内に設置された約60小間の商談ブースを利用して日本にいる出展者とその場でWEB商談ができる仕組みを構築しておりました(※写真1)。また、日本酒館・ライフスタイル館エリアでは、展示商品の横に置かれたQRコードを読み取ると、その場で商品が購入できる仕組みが構築されていました(※写真2・3)。
会場には一般市民の方々も来場しており、自分の買い物を楽しんでいる人も見受けられました。昨年は閉幕後に一般向け無料開放期間が設定されており、一般市民の方々も多く来場していたようですが、今年は当該期間が無く、全期間有料(100~200元≒1,600円~3,200円/※入場可能日数により値段が異なる)でした。

 

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·終わりに

現在、日本に渡航し日本の商品を購入することができない中国人消費者は、テレビショッピングのような商品紹介のライブ配信を見ながらアプリで購入するケースが増えております。このライブ配信を展示会場で行っているブースも見受けられました。
この輸入博覧会は、来年も同時期に開催されることが決定しております。中国での販路開拓に興味がありましたら一つのきっかけづくりとして出展を検討されてみてもいいかもしれません。

 

 

 

 

 

 

以上
綺羅商務諮詢(上海)有限公司 佐藤

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