上海駐在レポート

【アラサー女子上海日記】第 9 回 骨折
先日小雨が降る日、道路側から縁石に上ろうとしたところ、足を踏み外し足の小指を骨折してしまいました。小さな骨が折れただけなのに人間は歩けなくなるのですね。全治6週間の上海松葉杖ライフのスタートです。
 
 ◇ギプス
 人生で初めて骨折をしたので知らないことばかりでした。ギプスと言えば足の形の石膏で固めるイメージですが、今時は「ギプス包帯」なのです。私に処置されたギプス包帯とは水溶性樹脂を含んだガラス繊維(グラスファイバー)製のもので、お湯に濡らし足に巻き、乾けばその形に固まるというものです。石膏製と比べると軽くて通気性があり、硬くて丈夫なのに交換時はハサミで切れるという優れものです。初回のレントゲンと、ギプスと松葉杖、全部合わせて6,000元(約102,000円)。請求書を見た瞬間心が折れそうになりましたが、無事全額保険が適用されました。
 
◇ 骨折して感じたこと
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<下りエスカレーターが無い様子>
骨折後、生活の移動は基本的にはタクシーを使いますが、初乗りは14元(約238円)と、朝の渋滞を勘案しても日本の初乗りよりも安く会社へ行くことができます。また、食事も毎日、宅配サービスを利用し自宅やオフィスに届けてもらいました。値段は宅配料5元(約85円)を含めても20~40元(約340~680円)程度で済むので、とてもリーズナブルです。
不便なことは駅を利用する際、上りエスカレーターがあるのに下りがない場所が多いことや、改札ゲートの大半が回転バー式で通りにくいことです。大きなトランクやベビーカー、車椅子の人は回転バー式の改札は通れないので遠回りして専用ゲートを見つけるか、駅員に柵を開けてもらうしか方法はありません。いつも便利なシェアサイクルも歩道に所狭しと並んでいるので、通路が狭い歩道は歩きにくく、歩行スピードが遅い私の後ろは、必ず人の渋滞ができます。その他にも、上海の建物の入り口は回転式扉が多く危険ですし、扉式のドアも重厚な扉が多く、とても不便に感じました。
 
  ◇ 見かけない松葉杖
松葉杖をつきながら街を歩いていると、たくさんの中国人に声をかけられます。中には「なんでこんな状態で会社に行くんだ」と同情する人もいました。考えてみると、今まで上海の路上で松葉杖の歩行者を見たことがありませんでした。病院の先生に聞いてみると、基本的に中国では怪我をした人は仕事を休み、家で療養することが多いとのこと。理由として、もちろん危険や不便さもありますが、障害を恥とし世間の目にさらさないようにする文化もあるようです。怪我だけではなく、体の弱った老人を外に連れ出さずに家の中だけで生活させている家族が多く、家族の介護は家族だけで解決するという風習もこのような意識があるのだそうです。少し前の日本もこのような感覚が一般的だったような気がします。
 
◇ 最後に
12月の上海はクリスマスに向け、街中が華やかなイルミネーションで溢れます。残念ながら私は、家と会社を車で往復するだけの生活をしていたので、素敵な景色を見ずにクリスマスが終わりました。日本であれば、クリスマスが終わると一気に正月装飾へ様変わりしますが、中国のクリスマスイルミネーションは春節(旧正月:今年は2月15日から)頃まで続きます。1月のクリスマスツリーは奇妙な感じです。年明けからは靴を履いて歩けることに感謝し、季節外れのクリスマスイルミネーションを見に行きたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
以上 
浦山恵
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