上海駐在レポート

【アラサー女子上海日記】第 7 回 中国のトイレ(2)
前回は私が知っている中国のトイレ事情についてレポートしましたが、今回は中国のトイレの取組について触れていきましょう。中国のトイレの使用方法や汚さに悩んでいるのは外国人だけではありません。中国人も使用マナーが悪い中国人に怒っています。
 
 ◇ トイレ革命
2015年1月、中国国家観光局が「トイレ革命」を全国規模で展開すると宣言しました。3年間で、観光地の公衆トイレを中心に全国5万7千箇所のトイレを新設・改修し、悪臭がなく管理の行き届いたトイレにすることが目標。具体的には農村部の汲み取り式のトイレを水洗に変更、下水管が詰まるという理由で流せなかったトイレットペーパーを流せるようにする、扉のないニーハオトイレに扉をつけるなどの取組だそうです。A級観光地でこの取り組みを正しく実施していない場合は、営業停止処分になります。更に、「観光客ブラックリスト」なるものにトイレの使用マナーが悪い人を載せることも検討されているとのこと。もしもこのブラックリストに名前が載ったら、恥ずかしくて生きていけません。どんなひどいトイレの使用方法をすれば載るのか、そして誰がそれを監視し報告するのかは定かではありませんが、中国の「トイレ革命」の意気込みは相当なものです。
 
◇ 子供のトイレトレーニング
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子供が歩けるようになると、どこの国でもトイレトレーニングが始まります。昔の中国のトイレトレーニングは、おしりの部分が丸出しのトレーニングズボンを履いて行われていました。パンツを脱ぎ着しなくて良いので、子供はトイレに行きたい時、道端でも店内でも所かまわずトレーニングをします。飲食店のテーブルの下などでも行われていたと聞いて本当に驚きました。しかし最近の中国人はそんな品のない行動はしません。保育園や幼稚園で先生と一緒にトイレの使い方を学び、家ではオマルを使って練習をするそうです。上海に来て一年半経ちますが、トレーニングズボンの子供を見たのは3回程度。今でも金銭的にオムツが買えない地域の人や農村地方では続くトレーニング法のようですが、上海ではめったに見られない光景になりつつあります。
 
  ◇ 感覚の違い
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中国語学校の23歳男性の先生(安徽省出身)に、扉や壁のないニーハオトイレについてどう思うか聞いてみました。先生「小さい頃は、壁がないトイレを使用していたことはありますが、さすがに最近は見かけないです。他人と一緒にはニーハオトイレに入るのは嫌ですが、友達となら恥ずかしくないです。」私「友達に自分のトイレの姿を見られたり聞かれたりする方が恥ずかしくない?」先生「知らない人と入る方が嫌です。」私としては中々理解しがたい感覚です。隣が他人なら、もう一生会わないからと腹をくくることもできますが、友達がいたら、緊張して何も出ないかもしれません。しかしこういうことは聞いてみないとわからないものですね。中国に来て生の声を聞けてよかったです。
 
◇ 最後に
上海に駐在して、トイレの件で何度もイヤな目に遭い、何度ため息をついたかわかりません。しかし中国経済の発展と共に生活水準が上がり、中国のトイレも世界基準に向け少しずつ変わり始めています。私はこれからも中国のトイレ事情の行方を日々使用しながら見守り続けたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
以上 
浦山恵
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