上海駐在レポート

【アラサー女子上海日記】第 6 回 中国のトイレ(1)
トイレというものは全ての人間が日々使う空間で、切っても切り離せないものです。ところ変わればトイレも変わる。トイレはその国の文化を象徴するひとつのものだと思います。
 
 ◇ 現在の上海のトイレ
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上海では「和式トイレ」から「洋式トイレ」が一般的になり、ウォシュレットがついたトイレを目にすることもしばしばです。しかし日本と比べて最も違う点は使用済みのトイレットペーパーを流してはいけないところです。私のいるオフィスビルのフロア共同トイレにも、一室ずつ大きなゴミ箱が配置され、「使用済みのトイレットペーパーはゴミ箱へ捨てて下さい」と注意書きが貼られています。中国のトイレは配管が細い為、紙を流すと詰まってしまうことが多いようです。
外出中にトイレに行きたいときに利用しやすいのは商業施設のトイレです。しかし商業施設のトイレにはトイレットペーパーがないことが非常に多く、そもそも設置自体していない場所もあり、手ぶらでトイレに駆け込んでしまうと痛い目に合います。
 
◇ トイレのマナー
共同で使うものだからこそ、トイレは次の人の為にきれいに使いたいです。小さいころから親や先生にトイレの使用方法を教育されました。日本の公衆トイレにはよく、「きれいにご利用頂きありがとうございます」という一言が書かれていることがあります。利用する前から感謝の一言があると、きれいに使わざるを得ないですね。中国のトイレマナーはまだまだだと思います。病気の感染を防ぐという考えから便座に座らず、お尻が便座に触れないようにキープしながら用を足す人がいます。そうすると、大抵便座が汚れ、次の人が便座をチェックせずに座ると大惨事となります。私も上海に来たばかりの頃は、便座のチェックを忘れ悲しい経験を多くしました。洋式トイレを和式トイレのように利用する人もいます。これは男性に多いようなのですが、便座に足跡がよく残っています。
 
  ◇ びっくりしたトイレ
上海のトイレは、使用方法に驚きはあるものの、トイレの見た目に驚くことはありません。しかし上海から一歩外に出るとこれまた外国。私が驚いた2つのトイレを紹介します。
そのトイレは山の中にありました。トイレは明るく清潔感があり、個室もいたって普通の和式トイレ、しかし流れる穴が見当たりません。ドキドキしながら、流すボタンを押したところ、下の鉄板がスライドし、鉄板が完全に消え巨大な穴が現れます。ここに物が落ちる仕組みです。ゲームセンターのコインを落とすゲームに似ているスタイルです。
もう一つのトイレは5室あり、そのうち一番手前の一室に入ったところ、ただの溝が隣の個室へと繋がっていました。流れ落ちる穴がなく、どうやら水も定期的に流れるようです。このままでは隣の個室の人に流したものが見られてしまします。流れ落ちる穴があるトイレを探したところ、一番奥にありました。つまりトイレの溝は5室の部屋をまたぎ、水の流れは一通、5室目のトイレの溝に全て流れ落ちるという仕組みです。これはまさに「見るか見られるか」究極の選択です。私がどちらを選択したかは秘密ですが、まずは他の人が入ってくる前にさっさと用を足して出ていくことが重要です。
 
◇ 「トイレは人類文明の尺度」
シンガポールに本部を置く世界トイレ機関は「トイレは人類文明の尺度」としており、中国政府もトイレの新設や、清潔さ、マナー向上にむけて様々な取り組みをしています。次回は、そんな中国のトイレに対する取り組みについてレポートしたいと思います。
 
 
 
 
 
 
 
以上 
浦山恵
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